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或るテロリストの死

日本時間5月2日、9.11同時多発テロの首謀者とされるウサマ・ビン・ラーディン容疑者が、潜伏先のパキスタンにて急襲した米海軍特殊部隊によって射殺された。

え、逮捕・裁判じゃないの?と普通思うところだが、作戦のオーダーにそのオプションは無かったらしい。つまりオバマ大統領は裁判を忌避したということだ。
口封じ、ということはあるだろう。裁判になれば弁明の機会は与えられるが、アルカイーダのプロパガンダの場、ビン・ラーディン政治ショーになってはちと困ろう。そもそも公判を維持出来るだけの証拠があるのかも怪しいところだ。言わば厄ネタである。裁判ともなればいろいろ複雑で面倒臭い。むしろ、熱狂が去り中だるみ気味の任期(と人気)を引き締め再選を目指すには、ビンラーディン容疑者の捕捉・SATUGAIは絶好のカンフル剤ですらある。裁判をする必要はない。邪魔者には消えてもらうに限る。利用するだけして。

パキスタンはどうであろうか。
大統領は知らなかったと言い、事実知らなかったのかもしれないが、当局がビン・ラーディン容疑者の所在を把握してなかったわけがない。
当然知っていた。積極的に匿い庇護していたわけではないにしろ、一種の人質ないし保険として監視下に置き、必要あれば拘束と称する保護、あるいは保護と称する拘束、場合によっては事故を装った暗殺を企図したであろう。邪魔者になったら消してしまうに限る。利用する価値がないなら。

ビン・ラーディン容疑者は裕福な家の出て、実父は元米国大統領のパパ・ブッシュとビジネス上のパートナーでもあったという。だからビン・ラーディンとアメリカは裏でつるんでいて、その辺りのことを暴露されたらまずいから殺害されたのだ。死人に口なし。
そういう説もあるが、どうだろうか。9.11はアメリカの自作自演とする陰謀論もある。日本による真珠湾攻撃をルーズベルト大統領は事前に知っていた、というのはほぼ定説になったようだ。同様に、アルカイーダによるテロ計画を察知したアメリカがそれを利用した、という線はあながち荒唐無稽でもないだろう。
表立って実弾が飛ばないだけで、外交戦・情報戦は平時の戦争である。

嘘か誠か定かではないが、イギリスでは最優秀の学生はこぞって情報機関に入り、エージェントになるという。あるいは、戦争になると貴族は勇んで出征し、事実フォークランド紛争では貴族から多くの死者が出たとか。これも事実だそうだが、フォークランドやイラクでイギリス軍は何と銃に着剣して銃剣突撃、白兵戦を展開したらしい。
さすがイギリスと何となく感心してしまう伝説・武勇伝だが、軍服を見てもそのイギリスの影響を強く受けているのがわかるパキスタン(まあ植民地だったわけですが)、軍・情報部ともかなり手強そうだ。核兵器も持ってるし。

結局ビン・ラーディン容疑者は、各国各組織の思惑に翻弄された道化師・トリックスターだったのかも知れない。左翼運動に投じた(興じた?)団塊世代とかぶるなぁ。アメリカとの影の繋がりというより、米帝(笑)と商売に勤しむ父を見て反発した純粋なボクちゃんというのが実態だろう。日本の左翼もえてして良家の出だったり難関大学の学生だったりインテリだったりするからね。今でも無論、安保闘争の時代なら間違いなく社会の上層部にいた連中だ。庶民からすりゃ、ボンボンの学生が青臭い能書き垂れやがって、世の中そんなに甘くねぇぞ、と思われておしまい。左翼諸氏も当然そのことは自覚していた筈。というか多分コンプレックスだったろう。要するに焦燥感・罪悪感と時代の流行り病で熱に浮かれていただけと言えよう。
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